「みんなと遊びたかった!」という涙
子どもが嬉しそうに「今日、みんなで遊ぶんだって!」と
話してきました。
でもその時間は習い事。
「今日は行けないよ」と伝えると、
「みんなと遊びたかった!」と怒って、泣いてしまいました。
親としても、できることなら遊ばせてあげたかった。
でも今回は習い事を優先した。
泣いている子どもを見ながら、ふと気づきました。
「子どもにも、大切な予定があるんだな」と。
この記事では、アドラー心理学の「共同体感覚」という視点から、
習い事と友達の時間がぶつかったとき、
子どもの「大切なもの」をどう受け取るかを考えます。
「親の予定」と「子どもの予定」がぶつかり始める
子どもが小さいころは親が予定を決めていた
子どもが小さいころは、
予定のほとんどを親が決めていました。
習い事の曜日と時間。
お出かけの日程。
家族の行事。
子どもはその予定の中に組み込まれていくだけで、
「子ども自身の大切な予定」がぶつかることは
ほとんどありませんでした。
成長とともに「子どもの予定」が生まれてくる
子どもが大きくなるにつれて、
子ども自身の「大切な予定」が増えていきます。
「友達と遊ぶ約束」
「クラスのみんなで集まる機会」
「一緒にいたい友達がいる瞬間」
これらは、子どもにとってとても大切な社会的な時間です。
「友達と一緒にいる時間」は、
子どもの友達関係を育て、
共同体感覚を深める重要な機会でもあります。
「どちらが大切か」という二択ではない
習い事と友達の時間がぶつかったとき、
「習い事が大切」「友達の時間が大切」という
二択で考えがちになります。
でも実際は、
「どちらも大切」という前提で、
そのとき最善の判断をするしかない。
今回は習い事を優先した。
次は友達の時間を尊重できるかもしれない。
「どちらが正解」ではなく、
「そのときの最善」を選び続けることが大切です。
アドラー心理学が教える「共同体感覚」と友達の時間
「友達と過ごす時間」は共同体感覚を育てる
アドラー心理学の「共同体感覚」——
「自分はつながっている、ここにいていい」という感覚——は、
友達との時間の中で深く育まれます。
「みんなで遊んだ」という体験が、
「自分はここにいていい」という感覚を育てていく。
習い事でスキルを磨くことと、
友達と過ごして共同体感覚を育てることは、
どちらも子どもの成長に欠かせない要素です。
「今ここ」の大切な機会
アドラーが言う「今ここ」の視点では、
「みんなで集まるあの瞬間」は、
今しかない、その場限りの体験でもあります。
習い事は来週もある。
でも「みんなで集まるあの機会」は、今日しかないかもしれない。
「今ここにある機会の価値」を、
長い目で見ながら判断することが
子育ての難しさであり、味わいでもあります。
「泣いた」ということの意味
「みんなと遊びたかった!」と泣いたということは、
友達との時間がそれだけ大切だということを
体で表現してくれた瞬間です。
「友達が大切なんだ」という子どもの本音を
受け取れたという意味では、
この涙は親にとっての気づきでもありました。
「それだけ友達のことが好きなんだね」と
受け取れたことが、子どもへの勇気づけになります。
「習い事と友達」のぶつかりにどう向き合うか
今回の判断を正直に説明する
「今日は習い事だったから行けなかったよ」という事実と、
「できることなら行かせてあげたかった」という本音を、
両方正直に伝える。
「行けなくてごめんね」ではなく、
「今日は習い事が先に入っていたから。本当は行かせてあげたかったよ」と
正直に言う。
子どもは「親が自分の気持ちをわかってくれている」と感じると、
泣いてはいても「受け取ってもらえた」という安心感があります。
「次は早めに相談して」と伝える
今回の反省点として、
「もっと早く言ってくれたら一緒に考えられたかもしれない」
ということを、責めずに伝える。
「もっと早く言ってくれたら調整できたかもしれないから、
次は早めに教えてね」という言葉が、
子どもに「自分の予定を言っていい」という感覚を作っていきます。
「子どもの予定も一緒に考える」習慣を作る
少し先の予定を、子どもとも共有するようにする。
「来週の水曜日は習い事だよ」と事前に伝えておくことで、
「その日は友達と遊べないな」と子どもが先に気づける。
逆に「この日、友達と遊ぶ予定ある?」と先に聞いてみる。
「親が決めた予定に子どもを合わせる」から
「子どもの予定も一緒に考える」への転換が、
子どもが自分のスケジュールを持つ力を育てます。
「子どもの大切なもの」を受け取る
習い事と友達がぶつかったとき、
「習い事を優先するのが当然」と思いすぎると、
「友達との時間が大切だ」という子どもの本音を
見逃してしまうことがある。
「友達との時間も大切なんだね」と受け取ることが、
子どもの「自分の気持ちを言っていいんだ」という感覚を育てます。
「大切な予定」が増えることは、成長の証
子どもが大切にするものが増えている
「みんなと遊びたかった!」と泣けるということは、
友達の存在がそれだけ大切になっているということです。
小さいころは「今日は公園に行けない」くらいで泣いていたのが、
「友達と一緒に過ごす時間」に価値を感じて泣けるようになった。
「大切なもの」が増えているということは、
子どもの世界が広がっているということでもあります。
「親の予定の外側」に子どもの世界が広がっていく
子どもが成長するにつれて、
「親の予定の外側」に子どもの世界が広がっていきます。
友達との時間、習い事の友達との関係、
学校のイベント、部活や地域の活動——
これが増えていくことは、
子どもが社会の中で生きる力を育てている証拠でもあります。
「親が決めた予定の外に、子ども自身の大切なものが生まれていく」
この変化を、成長として受け取っていきたいと思っています。
「それだけ友達のことが好きなんだね」と受け取った夜
習い事と友達の時間がぶつかって、泣いた子ども。
その涙が「友達との時間が大切だ」という
子どもの本音を教えてくれました。
「みんなと遊びたかった!」という言葉を、
「わがまま」ではなく、
「大切なものができた成長の証」として受け取れたことが、
今回の一番の気づきでした。
アドラーが言う「共同体感覚」——
「つながっていたい」という感覚——が、
子どもの中にちゃんと育っています。
「次は早めに相談してね」と伝えながら、
「それだけ友達のことが好きなんだね」と
受け取ることができた夜でした。


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