打ち合わせしていないのに、役割が分かれていた
子育てをしていると、
父親と母親で自然と役割が分かれることがあります。
自分が厳しく言ったとき、妻が優しく受け止めてくれる。
逆に妻が厳しく言っているときは、
「まぁまぁ😅」と自分が間に入ることもある。
打ち合わせしたわけでもないのに、
どちらかが前に出たら、どちらかが少し引いている。
「面白いな」と思いながら、
「これが夫婦で作るチームってことかな」と感じました。
この記事では、アドラー心理学の「共同体感覚」という視点から、
夫婦の「違い」が子育ての「バランス」をつくる仕組みを考えます。
「打ち合わせしていないのに分かれる」という不思議
自然に役割が生まれる仕組み
「今日はあなたが厳しく言って、私は優しくする番ね」と
決めているわけではありません。
でも気づいたら、そういうバランスが生まれている。
これはなぜ起きるのか。
ひとつの答えは「補完性」です。
どちらかが強く出ると、
もう一方がそれをバランスしようとする。
「子どもへの影響が大きくなりすぎないように」という
無意識の配慮が、自然な役割分担をつくっていきます。
「同じ親」にならないことの価値
「夫婦でそろって厳しく言う」という状況より、
「一方が厳しく、一方が受け止める」という状況の方が、
子どもにとって「帰れる場所」が残ります。
「両方から叱られる」と、
どこにも安心できる場所がなくなる。
「一方は厳しいけど、もう一方は受け止めてくれる」という
家の構造が、子どもの心の安全基地になっていきます。
「違い」を弱点ではなく強みとして見る
「夫婦で意見が違う」ことを
「子育ての不一致」として見るより、
「異なる関わり方ができるチームとしての強み」として見る。
「厳しく言える人」と「優しく受け止められる人」の
両方が子どもの周りにいることが、
子どもに多様な関わりを提供できます。
アドラー心理学が教える「共同体感覚」と夫婦の子育て
「家族という共同体」のチームとしての機能
アドラー心理学の「共同体感覚」——
「自分はここにいていい、つながっている」という感覚——は、
家族という共同体の中でも育まれます。
「父も母もいる」という安心感。
「どちらかが前に出ても、もう一方がいる」という安心感。
この「家族というチームがある」という感覚が、
子どもの共同体感覚の土台になっていきます。
「どちらが正しい親か」より「二人でひとつのチームか」
子育ての場面で「自分の方が正しい関わり方だ」という
競争が生まれると、夫婦間に緊張が走ります。
「なんでそんなに厳しく言うの」
「なんでそんなに甘やかすの」
という批判の向きではなく、
「自分が厳しいとき、相手が受け止めてくれている」
「相手が受け止めているとき、自分が少し落ち着かせる」
という「二人でひとつのチームを作っている」という感覚が、
子育てを豊かにしていきます。
「勇気づけ」は夫婦間にも
アドラーが言う「勇気づけ」——
相手の取り組みを認め、力を引き出すこと——は、
夫婦間にも使えます。
「ありがとう、さっきフォローしてくれて」
「あそこで間に入ってくれて助かった」
こういった一言が、
夫婦で子育てするチームの力を育てていきます。
「また口出しして…」と「まぁまぁ😅」のある家庭
「また口出しして」という妻の言葉
前回の記事でも書きましたが、
ゲームで息子が入りづらそうにしていたとき、
「みんなで遊んだら?」と口出しした自分に、
妻から「また口出しして…」という一言がありました。
妻は見守ることができていた。
自分は口出ししてしまった。
でもこれも「夫婦のチームプレー」のひとつだと思っています。
「どちらかが動いたとき、もう一方が観察している」——
この二人の違いが、
子どもへの関わりの幅を広げてくれています。
「まぁまぁ😅」と間に入る役
妻が厳しく言っているとき、
「まぁまぁ」と間に入ることがある。
これも「優しい親vs厳しい親」ではなく、
「そのときに必要な関わりを担っている」だけです。
厳しく言う場面を妻が担い、
やわらかく受け止める場面を自分が担う。
次の場面では逆になることもある。
この「流動的な役割分担」が、
打ち合わせなしに自然と機能していることが、
子育てチームとして機能している証だと思っています。
3人の子どもが育てた「チームとしての夫婦」
長女・長男・次女と、3人の子どもを育ててきて、
「気づいたらチームになっていた」という感覚があります。
それぞれの子どもが違う個性を持っていて、
その子によって「今どちらが前に出るか」も変わる。
長女の反抗期には妻が受け止めることが多く、
長男のサッカーの悔し涙は自分が受け取ることが多かった。
子どもごとに役割が自然に変わっていく。
それが「夫婦で作るチームの子育て」の面白さだと思っています。
「夫婦チームとしての子育て」を豊かにする4つの視点
視点1:「違い」を「問題」として見ない
「厳しいか優しいか」「口出しするかしないか」の違いを、
「どちらが正しいか」という問題として見るより、
「それぞれの強みがある」として見る。
「あなたはすぐ口出しする」ではなく、
「あなたは子どものことをよく気にしている」という
見方の転換が、夫婦チームを豊かにします。
視点2:「どちらかが前に出たら、もう一方が引く」を意識する
「どちらも同じ強さで出る」のではなく、
「一方が前に出たら、もう一方が少し引く」という
感覚を意識的に持ってみる。
「自分が今出ている」と気づいたとき、
「じゃあ相手に任せよう」と引けるかどうか。
この「意識的な引き」が、
夫婦チームのバランスを生み出します。
視点3:「フォローしてくれた」を言葉にする
「さっきフォローしてくれてありがとう」
「あそこで間に入ってくれて助かった」
相手の「チームプレー」を言葉にして受け取ることが、
夫婦チームの信頼を育てていきます。
視点4:「夫婦で違うから豊かだ」という視点を持つ
「同じ考え方の親が二人いる」より、
「違う視点を持つ親が二人いる」方が、
子どもに多様な関わりを提供できます。
「違い」は「統一できていない問題」ではなく、
「子どもに豊かさを届けられる強み」です。
違う二人だからこそ、チームになれる
打ち合わせしていないのに、
どちらかが前に出たら、どちらかが引いている。
「夫婦で同じ親にならなくていい」——
違う二人だからこそ、
家庭のバランスが取れることがある。
アドラーが言う「共同体感覚」——
「一緒にやっている、つながっている」——は、
夫婦の子育てチームの中にも育まれます。
「また口出しして…😮💨」「まぁまぁ😅」
このやりとりがある家庭の方が、
案外バランスが取れているのかもしれない(笑)
子育てって、夫婦で作るチームなんだなぁと改めて思います🍡

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