「できる」がひとつ増えると世界が広がる|アドラー心理学×3児パパが考える自己効力感と子どもの成長

「泳げるようになった」だけで、夏が変わった 今年の夏は、プールへ行く機会がぐっと増えました。 去年と何が違うのかというと、 スイミングスクールに通ったことで 子どもたちが泳げるようになったこと。 「泳ぐところ見て!」 「プール行きたい!」 こんな言葉が増えて、 近くの市民プール、大きなプール、海へ。 友達同士で行くことも増えました。 子育ての気づき・日常

「泳げるようになった」だけで、夏が変わった

今年の夏は、プールへ行く機会がぐっと増えました。

去年と何が違うのかというと、
スイミングスクールに通ったことで
子どもたちが泳げるようになったこと。

「泳ぐところ見て!」
「プール行きたい!」

こんな言葉が増えて、
近くの市民プール、大きなプール、海へ。
友達同士で行くことも増えました。

「泳げるようになった」というひとつの変化が、
夏の楽しみ方をここまで変えるとは思っていなかった。

この記事では、アドラー心理学の「自己効力感」という視点から、
子どもの「できる」がなぜ次の「やってみたい!」につながるのかを考えます。


なぜ「できる」がひとつ増えると世界が広がるのか

「できる」は扉を開く

泳げなかったとき、プールは「水遊びをする場所」でした。

でも泳げるようになった途端、
プールは「泳ぐ場所」になった。

市民プール、大きなプール、海。
友達と行ける場所も増えた。

「できる」というひとつの変化が、
体験できる世界の扉を開いてくれます。

「泳げる」という事実が、
「次はもっと遠くへ」「次はもっと深く」という
新しい欲求を生み出していく。

「できない」が行動を制限していた

裏を返すと、「泳げない」ときは
「泳げないから」という理由で
体験できることに制限がありました。

友達に「海行こう」と言われても、
「泳げないから」という気持ちが出てくる。

プールに行っても、
水に入ることへの不安がある。

「できない」は、体験の幅を狭める壁になっていた。

その壁がなくなったことで、
夏の景色が変わりました。

「できた」の記憶が次の背中を押す

長男(小4)が25メートルを泳ぎ切ったとき、
「もっと長く泳ぎたい」という気持ちが生まれました。

「できた」という達成感の記憶が、
「もっとやってみたい」という次への動機を生み出す。

この連鎖が、「できる」の世界をどんどん広げていきます。


アドラー心理学が教える「自己効力感」の力

「自己効力感」とは何か

「自己効力感」は、
「自分はこれができる」という感覚のことです。

アドラー心理学の「勇気づけ」とも深くつながる概念で、
「自分にはできる力がある」という確信が、
新しい挑戦への動機を生み出します。

泳げるようになった長男は、
「自分は水の中でやっていける」という
自己効力感を手に入れました。

その感覚が、「もっとやってみたい」につながっています。

「できた体験」が自己効力感を育てる

自己効力感は、「やればできる」という言葉より、
「実際にできた体験」から育ちます。

「あなたならできるよ」という励ましより、
「できた」という体験そのものが、
「自分はできる」という感覚を作っていきます。

スイミングで25メートル泳ぎ切った体験。
プールで「泳ぐところ見て!」と言えるようになった瞬間。

こういった体験の積み重ねが、
子どもの自己効力感を育てていきます。

「できる」の連鎖が内発的動機を強める

アドラー心理学の「内発的動機」——
「やりたいからやる」という内側からの動機——は、
「できた」という体験によって強まります。

泳げるようになったから、もっと泳ぎたい。
もっと泳げるようになったから、海にも行きたい。
海でも泳げるようになったから、もっと遠くへ行きたい。

「できる」の連鎖が、内発的動機の連鎖を生み出します。


3児パパが見た「できる」が広げた夏の景色

長男の25メートルから始まった連鎖

長男が七夕の短冊に「25メートル泳げるようになりたい」と書いたのが
去年のこと。

今年の夏、その願いが叶いました。

「25メートル泳げた」という達成感の先に、
「もっと泳ぎたい」「市民プールに行きたい」「海に行きたい」
という欲求が生まれました。

「できた」がひとつ、次の「やってみたい」をいくつも生み出した。

長女の「泳ぐところ見て!」

長女(小6)が「泳ぐところ見て!」と言うようになりました。

去年まではあまり言わなかった言葉。

泳げるようになったことで、
「自分の泳ぎを見てほしい」という気持ちが生まれた。

「できる」が「見せたい」につながっていく。

これも自己効力感の一つの形だと思います。

友達との行動範囲が広がった

長男が習い事の友達と市民プールに行ったとき、
「泳げる」という共通の体験が
友達関係をさらに深めてくれました。

「泳げるから一緒に行ける」——
「できる」が社会的なつながりまで広げてくれた瞬間でした。

できるまでの「悔し涙」があったから

今年の夏の「できる」の背景には、
去年の「うまくいかなかった日々」がありました。

タイムが伸びずに悔し涙を流した日。
「もうやめたい」と思ったかもしれない日。

それでも続けた先に「できた」がある。

「できる」の喜びは、
「できなかった時間」があるから深く響くのだと思います。


「できる」を積み重ねるための親の関わり方

関わり方1:「できた瞬間」を全力で受け取る

「泳ぐところ見て!」と言ってきたとき、
スマホを見ながら「うん」ではなく、
全力で見る。

「できた」を全力で受け取ることが、
子どもの自己効力感を強くします。

「ちゃんと見てもらえた」という体験が、
「また見せたい」「またやりたい」につながります。

関わり方2:「できなかった日」を責めない

うまくいかなかった日、
「なんでできないの」と責めない。

「今日はうまくいかなかったね」と受け取って、
「次どうしてみようか?」と前を向く。

「できなかった日」を責めずに受け取ることが、
「また挑戦しよう」という勇気を守ります。

関わり方3:「できた」を次の一歩につなげる

「25メートル泳げたね」で終わらずに、
「次は何に挑戦してみたい?」と聞いてみる。

「できた」を次の「やってみたい」につなげる問いかけが、
自己効力感の連鎖を生み出します。

関わり方4:「できる体験の場」を作る

子どもが「できる」を体験できる機会を作る。

習い事、体験イベント、日常の遊びの中の小さな挑戦。

「できた」という体験の場を作ることが、
自己効力感を育てる親の大切な役割です。


「できる」がひとつ増えると、その先が変わる

泳げるようになっただけなのに、
夏の楽しみ方まで変わった。

市民プール、大きなプール、海、友達と。
「泳ぐところ見て!」という言葉。

アドラーが言う「自己効力感」——
「自分はできる」という感覚——が育つと、
次の「やってみたい!」が自然と生まれてくる。

子どもの「できる」がひとつ増えると、
その先の世界がひとつ広がる。

その連鎖を間近で見られることが、
親としての大切な喜びのひとつだと思っています。


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