「これにする!」と嬉しそうに持ってきた3人
夏休みの宿題のひとつ、読書感想文。
今年は3人を連れて図書館に行き、
「本は自分で選んでいいよ」と伝えました。
しばらくすると、3人それぞれが
「これにする!」と本を持ってきた。
長女(小6)は少し厚めの物語の本。
長男(小4)はサッカー関連らしい本(笑)
次女(小2)は表紙のイラストが可愛かったから、という本。
3人とも、ちゃんと自分なりの理由がある。
「もっと読みやすそうな本にしたら?」と
言いたくなる気持ちが少しありましたが、やめました。
自分で選んだ本だから、読もうとする。
自分が決めたから、最後まで取り組もうとする。
その「自分で決めた」という感覚が、
読書感想文という義務の重さを少し変えてくれると思ったからです。
この記事では、アドラー心理学の「内発的動機」と「自己決定」の視点から、
子どもが「自分で選ぶ」経験がなぜ成長につながるのかを考えます。
「自分で選ぶ」ことがなぜ大切なのか
「選ぶ」行為そのものが自己肯定感を育てる
何かを「自分で選ぶ」という経験は、
「自分には判断する力がある」という感覚を育てます。
「お父さんに選んでもらった本」より
「自分が選んだ本」の方が、
「これは自分のもの」という感覚が生まれやすい。
この「自分のもの」という感覚が、
取り組む意欲の土台になります。
選んだ理由があるから続けられる
長男がサッカー関連の本を選んだのは、
「サッカーが好きだから」という明確な理由があります。
次女が表紙の可愛いイラストに惹かれたのも、
立派な「自分なりの理由」です。
理由がある選択は、続けやすい。
「なんとなくこれを渡された」より
「自分がこれを選んだ」の方が、
途中で諦めにくくなります。
「失敗する自由」が本当の選択を育てる
自分で選んだ本が、思ったより難しかった。
表紙は可愛かったけど、内容が想像と違った。
こういう「選んでみたら違った」という経験も、
大切な学びです。
「選ぶ前に完璧に予測すること」より、
「選んでみて、そこから調整すること」を
体で覚えていくことが、判断力を育てます。
アドラー心理学が教える「内発的動機」と「自己決定」
「やらされている」より「自分で決めた」が続く
アドラー心理学では「内発的動機」——
「自分でやりたい」という内側からの動機——が
人を動かす最も強い力だと考えます。
読書感想文は、学校から課された「義務」です。
でも、その中に「本を自分で選ぶ」という
小さな自己決定が入るだけで、
「やらされている感」が少し和らぎます。
「選んだのは自分だ」という感覚が、
取り組み方を変えていきます。
「目的論」で見る「選ぶ」という行動
アドラー心理学は「目的論」の心理学です。
「なぜそれを選んだか(原因)」ではなく、
「何のためにそれを選んだか(目的)」で行動を捉えます。
長男がサッカーの本を選んだのは、
「サッカーをもっと知りたい(目的)」から来ています。
次女が表紙の可愛い本を選んだのは、
「読むのが楽しそうだと思った(目的)」から来ています。
それぞれの「目的」を尊重することが、
子どもの内発的動機を守ることになります。
「課題の分離」で口出しを手放す
アドラーの「課題の分離」の視点では、
「どの本を選ぶか」は子どもの課題です。
「この本の方が読みやすそう」
「もっとちゃんとした本にしたら?」
こういう言葉は、子どもの課題に
踏み込んでしまっています。
親の課題は、
「図書館に連れていくこと」と
「自分で選ぶ時間と空間を作ること」。
選んだ本を「いいね、それにしよう」と受け取ることが、
子どもへの最高の勇気づけになります。
3児パパが見た「それぞれの選び方」
長女(小6)の本選び
長女は棚を何往復もしながら、
いくつかの候補を手に取って、またもどして、
を繰り返していました。
「これとこれで迷ってる」と見せてきたので、
「どっちが気になる?」と聞いただけ。
最終的に「こっちの方が読みたい気がする」と
自分で決めてきた。
その「迷って決めた」という過程が、
小6としての成長を感じさせてくれました。
長男(小4)の本選び
長男は図書館に入って割とすぐに
「あった!」と本を持ってきた。
サッカーに関係している本で、
「読んだらサッカーうまくなるかも」という
絶妙なモチベーションで選んでいました(笑)
読書感想文とサッカーが結びついている発想が
長男らしくて、受け取りながら笑ってしまいました。
次女(小2)の本選び
次女は「かわいい!」という基準で選んでいました。
表紙のイラストを見て、
「これにする!」と即決。
小2の選び方として、これは完璧に正解だと思います。
「読みたい」の入り口は
どこからでもいい。
「かわいいから読みたい」は、
立派な内発的動機です。
日常の中に「自分で選ぶ」を増やすための3つの視点
視点1:選択肢を渡して「どっちがいい?」と聞く
日常の中に小さな選択を作る。
「今日のおやつ、アイスとプリンどっちがいい?」
「どっちの服着る?」
「夕飯、何食べたい?」
この積み重ねが「自分で決めていい」という感覚を育てます。
視点2:選んだ理由を聞いてみる
「なんでそれを選んだの?」と聞くことで、
子どもが自分の「選んだ理由」を言語化する練習になります。
「なんとなく」でも、「好きだから」でも、
答えを引き出して「そっか、いいね」と受け取る。
これが、判断する力を育てていきます。
視点3:選んだ結果を受け取る
選んで失敗したとき、
「だから言ったじゃない」ではなく
「そっか、次はどうする?」と聞く。
失敗も含めて「自分で選んだ結果」として
受け取ることが、次の選択の力を育てます。
「これにする!」の一言が成長の証
図書館で「これにする!」と嬉しそうに本を持ってきた3人。
その笑顔の中に、
「自分で決めた」という小さな誇らしさがあった気がします。
読書感想文という義務の中にも、
「本を自分で選ぶ」という自己決定が入ることで、
子どもの取り組み方が変わってくる。
アドラーが言う内発的動機は、
こういう日常の小さな「自分で選ぶ」の積み重ねから
育っていきます。
図書館からの帰り道、
3人とも自分の本を大事そうに抱えていた。
その姿が、一番の答えだった気がしています。


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