子どもの「こだわり」はどう受け取る?アドラー心理学×3児パパが考える個性と友達関係

あいつらのシールはつまらないから行かない」 先日、長男(小4)のクラスでシール交換が流行り始めました。 放課後に友達が集まって、お互いのシールを持ち寄って交換するというもの。 誘われているのに、長男は行かない。 子育ての気づき・日常

「あいつらのシールはつまらないから行かない」

先日、長男(小4)のクラスでシール交換が流行り始めました。

放課後に友達が集まって、お互いのシールを持ち寄って交換するというもの。

誘われているのに、長男は行かない。

理由を聞いたら、
「あいつらのシールはつまらないから」と言い放ちました。

……なかなかの言い草です(笑)

実は長男は、長女(小6)と次女(小2)と一緒に
かなり前からシールを集めてきた。
3人合わせるとかなりの量で、種類もこだわっている。

だから長男的には
「最近始めた友達のシールより自分たちの方がずっといい」
という判断なのだと思います。

親としては「せっかく誘ってもらっているんだから行けばいいのに」
と思いながら、一方で長男のこだわりも微笑ましくもある。

この記事では、子どもの「こだわり」に
アドラー心理学の視点からどう向き合うかを考えます。


「こだわりの強い子」を持つ親のリアルな葛藤

「なんで合わせないの?」と思ってしまう

子どもが友達の輪に乗らない姿を見ると、
親としては少し心配になります。

「友達に誘ってもらっているのに、なんで行かないの」
「もう少し柔軟になればいいのに」
「友達が減ってしまうんじゃないか」

こういう気持ちが湧いてくるのは自然なことです。

特に小学生の時期は、友達関係が大きく変化する時期。
親が「もっと輪に入ってほしい」と感じることは
少なくないと思います。

でも「こだわり」は個性の核でもある

一方で、長男の「あいつらのシールはつまらない」という
一言には、ある種の正直さと自分の基準への自信があります。

「みんながやっているから自分もやる」ではなく、
「自分の基準で判断する」という姿勢。

これは、社会の中でうまくやっていくためには
時に課題になることもありますが、
長い目で見れば「自分軸を持てる人」の素地でもあります。

「こだわりが強い」と「個性がある」は、
同じコインの表裏かもしれません。


アドラー心理学が教える「こだわりと友達関係」の見方

「課題の分離」で親の心配を整理する

アドラー心理学の「課題の分離」の視点で考えると、
シール交換に行くかどうかは「長男の課題」です。

親がどれだけ「行けばいいのに」と思っても、
それを決めるのは長男自身。

親の課題は、情報を提供すること。
「誘ってくれた友達に対して、どう返事するかは考えてみてね」と
一言だけ伝えて、あとは任せる。

「行け」と命令することも、
「行かなくていい」と全肯定することも、
どちらも「課題の分離」からは外れています。

「共同体感覚」は多様な関わりの中で育つ

アドラーの「共同体感覚」は、
他者とのつながりの中で育ちます。

シール交換という一つの出来事に参加しないことが、
友達関係に大きな影響を与えるかどうかは、長い目で見る必要があります。

長男には長男なりのペースで友達と関わる方法があるはずで、
「全員と全部の流行りを共有しなくてもいい」という
余白を親が持てると、子どもも楽になります。

「自分の基準を持つ」ことの価値

アドラーは「他者の課題に振り回されない」ことを大切にします。

「みんなが言うから」「流行っているから」ではなく、
「自分がどう思うか」で判断できる子どもは、
思春期以降の同調圧力にも対応しやすくなります。

長男の「つまらないから行かない」という判断は、
今は少し角が立っているかもしれないけれど、
「自分の基準で選べる」という力を育てている途中なのかもしれません。


3人それぞれの「流行り」との付き合い方

長男のシールへのこだわり

長男がシールにこだわるのは、
3人で一緒に集めてきたという「積み上げてきた歴史」があるからです。

「友達が最近始めたものと、自分たちが長く続けてきたものは違う」
という感覚は、大人で言えば「にわかと本物の違い」みたいなもので、
それ自体は理解できる感覚です。

ただ、「あいつらのシールはつまらない」という
言い方は少し直接すぎる。

「交換するシールが今は合わなそう」とか
「今回は遠慮する」くらいの言い方がないかな、と
そっとフィードバックしました(笑)

長女と次女の「流行りの速さ」

長女(小6)と次女(小2)は、
ちょっと前まで「シール!シール!」と言っていたのに、
最近はあまり言わなくなりました。

子どもの流行りの移り変わりは本当に早い。

「あんなに夢中だったのに」が数ヶ月に一回来る。
これが子育てのリアルであり、面白さでもあります。

長女が今夢中なのは別のもの。
次女も違うものに興味が移っている。

3人それぞれが、それぞれのペースで
「好き」を更新しながら成長していく姿を
面白く見ています。

親が「待つ」ことで見えてくるもの

長男がいつかシール交換に行くかどうかはわかりません。

でも、行かないことを「問題」として
親が前のめりになる必要もない気がしています。

「今は自分のコレクションの方が大事」という気持ちも、
「友達の輪に入ってみたい」という気持ちも、
両方を長男の中で育てながら、
そのときを待っていようと思っています。


「こだわりの強い子」との付き合い方 3つの視点

視点1:こだわりを「問題」ではなく「個性の出発点」として見る

「こだわりが強い」と感じたとき、
それをすぐに「直すべき問題」と捉えない。

「この子には自分の基準がある」という視点で見ると、
同じ行動が「個性」として映ります。

もちろん他者への言い方など、
社会性として磨く部分はある。
でもこだわりそのものを否定しない。

視点2:「課題の分離」で親の介入を最小限にする

子どもの友達関係は、基本的に「子どもの課題」です。

「行った方がいい」「もっと柔軟になれ」と
親が繰り返し言うより、
「どうしたいか、自分で考えてみて」と一言だけ言って任せる。

長い目で見ると、その方が子どもの判断力が育ちます。

視点3:「今は行かない」も一つの選択として尊重する

全員と全ての流行りを共有する必要はありません。

「今は自分のペースで」という選択も、
子どもが自分の気持ちに正直に生きている姿です。

それを尊重しながら、
必要なときだけそっとサポートする姿勢が、
親として大切なことのひとつかもしれません。


こだわりも個性も、全部その子らしさ

長男の「あいつらのシールはつまらないから行かない」という一言は、
親としては少し笑えて、少し心配で、少し微笑ましい。

でも、自分の基準を持ち、
それに正直に行動できる力は、
長い目で見れば大切な個性の芽だと思っています。

言い方はそっと磨きながら、
こだわりはそのまま大切にしていきたい。

子どもの「今」を丁寧に受け取りながら、
今日も見守っています。


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