夏休みで見えてきた、友達関係の「個性」
夏休みになって、子どもたちの友達との遊び方に
それぞれ個性があるんだなぁと感じています。
長女(小6)は、仲の良い特定の友達と少人数でじっくり遊ぶタイプ。
長男(小4)は、サッカーつながりの友達とはすぐ打ち解けるけど、
学校だけの友達とは夏休みにほとんど遊ばない。
「積極的に誘える子」と「なかなか言い出せない子」。
「大勢でわいわいが好きな子」と「少人数がほっとする子」。
どちらが良い悪いではなく、
友達との付き合い方にも、その子らしい「心地よい距離」があるんだなと思いました。
この記事では、アドラー心理学の「共同体感覚」という視点から、
子どもの友達関係の個性と、親の関わり方を考えます。
夏休みだから見えてくる「友達関係の本質」
学校という「場」が友達関係を作ることがある
学校では毎日仲良くしているのに、
夏休みになるとほとんど遊ばない。
こういうケース、長男に限らず多くの子どもに見られます。
「学校という場があるから成立している関係」というものが
あるのかもしれません。
「毎日同じ空間にいるから自然と仲良くなる」のと、
「積極的に会いに行きたいと思う仲」は、
少し違うことがある。
夏休みという「学校という場のない時間」が、
友達関係の本質を少し見せてくれます。
夏休みの遊び方に「その子らしさ」が出る
夏休みは、子どもが自分の意志で
友達との関係を選べる時間です。
誰と遊ぶか。
何人で遊ぶか。
どれくらいの頻度で会うか。
この選択に、その子の「友達との心地よい距離」が
自然に表れてきます。
長女が特定の友達と繰り返し遊ぶことを選ぶのも、
長男が夏休みは学校の友達よりサッカー仲間を選ぶのも、
その子らしい「心地よい距離」の形です。
アドラー心理学が教える「共同体感覚」と友達の形
「つながっている」感じ方は人それぞれ
アドラー心理学の「共同体感覚」——
「自分はつながっている、ここにいていい」という感覚——は、
人によって育まれ方が違います。
大勢でわいわいすることで「つながっている」と感じる子。
少人数でじっくり話すことで「つながっている」と感じる子。
共通の「好き」があることで「つながっている」と感じる子。
どの形も、共同体感覚を育てる本物の「つながり」です。
「友達の多さ」や「積極性の高さ」が
共同体感覚の深さを決めるわけではありません。
「心地よい距離」は個性であって、問題ではない
「もっと積極的に友達を誘えばいいのに」と
思う親御さんは多いと思います。
でも「積極的でないこと」は、
個性であって問題ではありません。
少人数の深い関係を好むことも、
特定の共通点がある友達とだけ深く付き合うことも、
その子の「共同体感覚の育て方」として正常です。
「なぜもっと積極的にならないのか(原因)」より、
「この子はどんな関係の中でつながりを感じているのか(目的・観察)」
という視点で見ることが、子どもの友達関係を豊かに受け取れます。
「課題の分離」で友達関係を手放す
アドラーの「課題の分離」では、
「誰と友達になるか」「どう友達と付き合うか」は
子どもの課題です。
「もっと友達を誘いなさい」
「なんであの子と仲良くしないの?」
こういった親の言葉は、
子どもの課題に踏み込んでいます。
親の課題は、
「子どもが友達について話したいときに聞く耳を持つこと」と
「その子らしい距離感を信じて見守ること」。
3児パパが見た「2人の友達関係の形」
長女(小6):少人数でじっくりが心地よい
長女の友達関係は「少人数・深い付き合い」スタイルです。
夏休みも、同じ友達と繰り返し会う約束をしている。
2、3人で過ごすことが多く、大勢でわいわいという機会は少ない。
でも友達との関係は深い。
「気を許した相手と時間をかけて付き合う」という形が、
長女にとっての心地よい距離。
「友達が少ないんじゃないか」と思うこともあったけれど、
長女には長女のスタイルがある。
長男(小4):「共通の好き」が友達の入り口
長男の友達関係は「共通の好き」が軸です。
サッカーつながりの友達とはすぐ打ち解けて、
夏休みも一緒に市民プールに行ったりする。
でも学校だけの友達とは夏休みにほとんど遊ばない。
「学校では毎日話しているのに」と思うけれど、
長男にとっては「一緒に好きなことができる関係」が
友達の核心なのかもしれない。
「どちらも正解」という視点を持つ
2人の友達関係の形は全然違う。
でもどちらも「その子らしい友達との付き合い方」として、
今の段階では正解だと思っています。
「積極的な方が良い」「少人数より大勢の方が社交的」
という判断を手放すことが、
2人の友達関係を豊かに見られる視点になっています。
親が「心地よい距離」を守るための4つの視点
視点1:「友達の数」で評価しない
「友達が少ない」「あまり遊ばない」を
問題として見るより、
「この子にとっての心地よいつながり方がある」と見る。
友達の「数」より「質」、
「量」より「その子らしさ」に目を向ける。
視点2:「もっと積極的に」を言う前に観察する
「もっと友達を誘いなさい」と言う前に、
「この子は今、どんな友達関係の中にいるのか」を
観察してみる。
「うまくいっていないのか」
「これがこの子の自然なスタイルなのか」を
見極めてから動く。
多くの場合、「これがこの子のスタイル」のことが多いです。
視点3:「どんな友達と遊んだ?」より「楽しかった?」
友達関係を聞くとき、
「誰と遊んだの?」「何人で?」より、
「楽しかった?」の方が大切なことがある。
「楽しかった」という体験が積み重なっているか。
それが、友達関係の健全さの一番の指標です。
視点4:「話したいときに聞く」体制を作っておく
友達関係でもやもやした日、
「親に話したい」と思えるかどうかが大切です。
「どうせ心配される」「口出しされる」と思うと、
子どもは抱え込みます。
「話してくれたらちゃんと聞くよ」という空気を
日常の中に作っておくことが、
友達関係の一番の親のサポートになります。
「その子らしい距離」を信じて見守る夏
積極的に誘える子も、なかなか言い出せない子も。
大勢でわいわい派も、少人数でじっくり派も。
友達との付き合い方に「正解の形」はなく、
その子らしい「心地よい距離」があるだけです。
アドラーが言う「共同体感覚」は、
形が違っても、自分なりのつながりの中で
ちゃんと育まれていきます。
「もっとこうしてほしい」を手放して、
「この子は今、自分なりのつながり方の中にいる」と
信じて見守ること。
それが今の自分にできる、夏の子育てかなと思っています。


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