昨日、25mを泳ぎ切った
昨日、小2の次女が初めてクロールで25mを泳ぎ切りました。
プールの端から端まで。
少し前までは途中で止まっていたのに、
少しずつ泳げる距離が伸びていって、
ついに25m。
「できた!」の瞬間は、昨日と今日だけを見ると突然に見えます。
でも本当は、うまくいかなかった日があって、
もう少しで届きそうで届かなかった日があって、
その全部の積み重ねが、ある日「できた!」になった。
この記事では、アドラー心理学の「自己効力感」という視点から、
子どもの「できた!」の前にある積み重ねの意味と、
親として何を受け取るかを考えます。
「できた!」は突然じゃない
「昨日と今日」だけ見ると突然に見える
「昨日まで途中で止まっていたのに、今日は泳ぎ切った」
この変化は、昨日と今日だけを比べると
まるで「突然」のように見えます。
でも実際は、
「今日は10mまで」「次は15mまで」「もう少しで20m」という
見えない積み重ねがずっと続いていた。
その積み重ねが「25m」という見えるかたちになった瞬間が、
「できた!」です。
成長は「連続した線」ではなく「階段」で起きる
子どもの成長は、
毎日少しずつ均等に積み上がっていくわけではありません。
「同じことを繰り返している」ように見える期間があって、
ある日「できた!」という階段を一段上がる。
その「同じことを繰り返している期間」こそが、
「できた!」を準備している時間です。
「なかなか上達しない」と感じる時間は、
実は着実に「次の階段」の準備をしている時間かもしれない。
親が見ているのは「できた瞬間」だけ
親は子どもの成長をずっと見ているつもりでも、
「できた!」という瞬間が一番よく目に入ります。
でも子どもは、
「できなかった日」「もう少しで届かなかった日」「くやしかった日」を
全部自分で生きてきています。
「できた!」という結果だけが見えている親と、
その前の全部の日を体験してきた子どもの間には、
「体験の厚さ」に違いがあります。
だから「できた!」の受け取り方として、
「上手になったね」という結果への評価より、
「続けてきたんだね」という過程への承認が、
子どもの体験にふさわしい言葉かもしれない。
アドラー心理学が教える「自己効力感」と積み重ね
「自分はできる」という感覚の育ち方
アドラー心理学の「自己効力感」——
「自分はできる」という感覚——は、
成功体験の積み重ねから育ちます。
でも「最初から成功する体験」より、
「うまくいかなかった体験を経て、できた体験」の方が、
自己効力感をより深く育てることがあります。
「頑張ったらできた」という体験が、
「また頑張ればできる」という次の自己効力感につながっていく。
「できなかった日」も自己効力感を育てている
「できなかった日」は、
自己効力感の成長を妨げているように見えることがある。
でも実際は、
「できなかったのに続けた」という体験が、
「自分は諦めなかった」という自己効力感の土台になります。
「うまくいかなくても続けた自分」という体験が、
「また挑戦できる自分」を育てていきます。
「過程を承認する」勇気づけ
アドラーが言う「勇気づけ」——
取り組みを認め、力を育てること——は、
「できた結果」より「続けてきた過程」への承認として届けると
より深く子どもに響きます。
「25m泳げたね!すごい!」という結果への承認に加えて、
「途中で止まっていた頃から続けてきたんだね」という
過程への言葉が、
「自分は続けられる子だ」という自己像を育てていきます。
「世界が広がる」という感覚
「できる」がひとつ増えると世界が変わる
「25m泳げる」という事実が、
次女の世界を変えます。
「プールで泳げる」という体験の幅が広がる。
「自分はできる」という感覚が育つ。
「次は何ができるか」という期待が生まれる。
一つの「できた!」が、
その先の「できたいこと」を増やしていく。
「できる→好きになる→もっとやりたくなる」という
このシリーズで書いてきた連鎖が、
次女のスイミングでも起きています。
「途中で止まっていた」という過去も財産
「少し前まで途中で止まっていた」という事実は、
「できなかった過去」ではなく、
「ここまで来た距離」を示しています。
「あのころは10mで止まっていたね」という記憶が、
「25m泳げるようになった」という成長の意味を深くしてくれます。
「できなかった日があったからこそ、できた日が光る」——
この逆説が、子どもの成長の美しさだと思っています。
親が「見てきた」ということの価値
プールで少しずつ距離が伸びていく様子を
見続けてきた親だから、
「25m」の重みがわかります。
「あの日、10mで止まっていたよね」
「もう少しで届きそうだったあの日」
そういった記憶を持っているのは、
ずっと見てきた親だけです。
「過程を知っているから、結果が深く届く」——
これはこのシリーズで長男のサッカーのゴールでも
書いたことと同じ感覚です。
「続けること」を支える親の関わり方
「今日できなくても、続けることが大切」を伝える
できなかった日に、
「なんでできないの」「もっと頑張って」より、
「今日もやったね」「続けているね」という言葉が、
「できなかった日」の意味を変えてくれます。
「できた・できない」という結果の評価より、
「今日も取り組んだ」という過程への承認が、
「もう一回やってみよう」につながります。
「できた瞬間」を全力で受け取る
「25m泳げた!」という報告が来たとき、
「よかったね」ではなく、
「やったー!ついに!ずっとやってきたもんね!」という
全力の受け取りが、
その「できた!」の意味を子どもの中で大きくしてくれます。
「続けてきたこと」を知っているからこそ、
「ついに!」という言葉が出てくる。
「次の目標」は急がなくていい
「25m泳げたから、次は50m」と急かすより、
「まず25mを楽しんで」という余白が大切です。
「できた!」という達成感を
十分に味わった後で、
次の目標は自然と生まれてくるものだと思います。
積み重ねが、ある日「できた!」になる
小2の次女がクロールで25mを泳ぎ切った。
昨日と今日だけ見ると突然に見えても、
その前に何度もうまくいかなかった日があって、
もう少しで届きそうで届かなかった日があって、
全部の日の積み重ねが、ある日「できた!」になった。
アドラーが言う「自己効力感」——
「自分はできる」——は、
こういった積み重ねの中で育まれます。
「できた瞬間」を喜ぶと同時に、
「続けてきた全部の日」を受け取ること。
それが、子どもの成長を豊かに受け取る親の視点だと
思っています。
また一つ、娘の世界が広がりました😊


コメント