子どもが「自分で選ぶ力」を育てるには|アドラー心理学の課題の分離を子育てに活かす方法

子どもの選ぶ力を育てる夕暮れの学習室 子育ての気づき・日常

嬉しいけど困った、息子の「贅沢な悩み」

先日、小4の息子を見ていて、思わずニヤニヤしてしまいました。

学校の友達とオンラインゲームをしていたら、サッカーの友達からLINE電話が。

「一緒にゲームしよう!」

息子は困っていました(笑)どちらの友達とも遊びたい。でも同時には難しい。

うーん、うーん、と悩んでいる様子を横目で見ながら、親として「なんとも嬉しい光景だな」と思っていました。

結局息子は、この日はあとでサッカーの練習もあるからという理由で、サッカーの友達と遊ぶことを選びました。学校の友達には「また今度ね」と自分で伝えて。

その一連の流れを、息子は自分で決めていました。ぼくは何も言いませんでした。

今回はそんな日常のひとコマから、アドラー心理学の「課題の分離」と、子どもが「自分で選ぶ力」を育てることについて書いていきます。

友達が増えると「選ぶ場面」も増えていく

子どもの頃、友達が一人二人しかいなければ、「誰と遊ぶか」で悩む場面はほとんどありません。

でも友達が増えてくると、それだけ「どちらを選ぶか」という場面も増えてくる。

今回の息子のように、「学校の友達とサッカーの友達、どちらと遊ぶか」という場面が生まれる。習い事が増えれば、「どの日に誰と遊ぶか」という調整も必要になってくる。

大人から見ると「嬉しい悩み」ですよね。でも子どもにとっては、初めて経験する「選択のジレンマ」かもしれません。

そしてこの「選ぶ場面」こそが、子どもにとって大事な経験だとぼくは思っています。

アドラー心理学の「課題の分離」とは

アドラー心理学の中に、「課題の分離」という考え方があります。

これは、「これは誰の課題か?」を明確にすることで、自分と他者の境界線を引く考え方です。

アドラーは、人間関係の悩みの多くは「他者の課題に踏み込む」か「自分の課題に他者が踏み込んでくる」ことから生まれると言いました。

「誰と遊ぶか」は、息子の課題です。ぼくの課題ではありません。

だから、ぼくが「こっちの友達にしなよ」とか「両方に断ったら?」とか口を出す必要はない。息子が自分で考えて、自分で選ぶ。それが本来のあり方です。

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なぜ親は「子どもの課題」に口を出してしまうのか

とはいえ、親が子どもの選択に口を出したくなる気持ちはよくわかります。

「その友達よりこっちの友達の方がいいんじゃない?」「もっとうまく断ればよかったのに」「両方断らないほうがよかったよ」

こういった言葉が出てしまうのは、親が子どものことを心配しているからです。子どもに失敗してほしくない。傷ついてほしくない。関係をこじらせてほしくない。

その気持ちは愛情から来ているので、悪いことではありません。

ただ、アドラーの観点から見ると、これは「子どもの課題に踏み込む行為」になってしまいます。

先回りすることで失われるもの

親が先に正解を教えてしまうと、子どもは「選ぶ練習」ができなくなります。

選択には、必ず「悩む時間」が必要です。あの状況でうーんと頭を抱えていた息子の時間こそが、実は「考える力」を育てている時間でした。

そこに親が「こうすればいいよ」と答えを出してしまうと、その練習の機会が奪われてしまう。

小さな選択の積み重ねが、やがて大きな選択力になっていきます。子ども時代の「どっちにしよう」という経験が、大人になってからの決断力の土台になるとぼくは信じています。

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「自分で選んだ」という感覚が自己肯定感を育てる

アドラー心理学では、人は「自己決定」することで自分の人生の主人公になれると考えます。

「自分で選んだ」という感覚=自己決定感は、自己肯定感の大きな土台の一つです。

逆に、いつも誰かに決めてもらってばかりいると、「自分には選ぶ力がない」という感覚が根付いてしまうことがあります。

息子がその日、自分で悩んで、自分でサッカーの友達を選んで、学校の友達に「また今度ね」と伝えた。

この「自分で決めた」という経験は、小さいようで実はとても大事なものだとぼくは思っています。

たとえその選択が後になって「あっちにすればよかった」と思うことがあっても、それもまた学びです。「自分で決めたから、自分で責任を取れる」。これも大切な感覚です。

親にできること|「見守る」という選択

では、親としてどうすればいいのか。

ぼくが思う答えは、シンプルです。子どもが悩んでいる間は、口を出さずに見守る。それだけです。

息子があの場でうーんと悩んでいた時間、ぼくは何も言いませんでした。

ただ横でニヤニヤしていました(笑)

これが正解かどうかはわかりません。でも少なくとも、息子は自分で決める機会を得た。それはよかったと思っています。

「見守る」は「無関心」ではない

一つ注意したいのは、「見守る」は「放置する」とは違うということです。

子どもが悩んでいる時、「どうしたの?」と声をかけることはできます。「どっちにしたいの?」と聞くことも。

大切なのは、「こうしなさい」と答えを押しつけないこと。子どもが自分で出した答えを、「そっか、そう決めたんだね」と受け取ってあげること。

それだけで十分です。

子どもは、自分の選択を認めてもらえた時、もっと自信を持って次の選択ができるようになります。

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友達が増えることは、選択力を育てるチャンス

今回の気づきをまとめます。

  • 友達が増えると「選ぶ場面」も増える。それは成長のサインでもある
  • 「誰と遊ぶか」は子どもの課題。親が先回りして決める必要はない
  • 子どもが悩んで自分で決める経験が、選択力・自己決定感を育てていく
  • 親にできることは「見守ること」。答えを押しつけず、決めた選択を受け取ってあげること

息子があの場でうーんと悩んでいた姿、ちょっと困ってたけどちゃんと自分で決めた姿、ぼくはなんかうれしかったです。

友達が増えて、悩める子どもに育ってくれてありがとうな、と思いながら(笑)

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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